我が国における社会基盤の多くは、高度経済成長期に整備されたものであり、既に半世紀以上が経過しております。これに伴いインフラの老朽化が顕在化しており、その安全性と機能性を将来にわたって確保していくための更新・改修は、現在の社会において重要かつ喫緊の課題となっております。
一般社団法人CMR工法協会は、このような社会的要請を背景として、老朽化したマンホールの撤去工事における課題解決を目指し、ケーシング型掘削機を活用した新たな工法の普及と技術の発展を目的として設立されました。この工法は、工事に伴うコストの抑制、施工期間の短縮、さらには交通への影響の軽減に資するものと考えております。
当協会では、以下の理念を大切にしながら活動を進めております。
• 技術や成果を一部に偏らせることなく、関係者と広く共有する姿勢を持つこと
• 工事に携わるすべての関係者が、公平に成果を享受できる環境を整えること
• 将来を担う世代に過度な負担を残さず、持続可能な社会の実現に貢献すること
こうした理念にご賛同いただける多くの皆様と力を合わせ、互いの信頼と協力を礎に、今後も一歩一歩、誠実に歩みを進めてまいりたいと考えております。

一般社団法人CMR工法協会
代表理事 稲積 真哉(芝浦工業大学 教授)
工法の特徴
1.掘削範囲を最小限に土量削減と山留省略を実現
ケーシング型掘削機を使用することで、掘削土量を削減し、山留架設を省略することができます。
2.掘削地山内の作業で高い安全性を確保
ケーシング内でマンホールを破砕撤去するので作業員の安全を確保できます。
3.工期短縮で交通規制も最小限に
マンホール撤去にかかる時間を大幅に短縮できるので、交通規制期間を短縮し、道路交通渋滞を削減できます。
4.低空頭対応機で上空制限にも柔軟に対応
上空制限がある箇所についても、低空頭タイプのケーシング掘削機を使用することで対応可能です。
5.トレーラー1台で搬送可能高い機動力とコスト削減
ケーシング掘削機はトレーラー1台で運搬できるため回送費を削減できます。
6.組立・解体不要で即時施工・毎日撤収に対応
ケーシング掘削機は組立・解体が不要ですので、機械の組立・解体にかかる時間と費用を削減し、工期も短縮できます。毎日撤収することも可能です。
施工フロー




使用機械
SPD12

ベースマシン | 0.25㎥級 |
ケーシング径(mm) | φ600~φ1000 |
掘削可能深度(~m) | 8.0 |
トルク(kN・m) | 外側120、内側60 |
SPD11

ベースマシン | 0.4㎥級 |
ケーシング径(mm) | φ600~φ1000 |
掘削可能深度(~m) | 12.0 |
トルク(kN・m) | 外側120、内側60 |
HPM100

ベースマシン | 0.7㎥級 |
ケーシング径(mm) | φ1000~φ1200 |
掘削可能深度(~m) | 13.0 |
トルク(kN・m) | 105 |
SK350

ベースマシン | 1.2㎥級 |
ケーシング径(mm) | φ600~φ1500 |
掘削可能深度(~m) | 15.0 |
トルク(kN・m) | 外側650、内側300 / 216 |